ニチレイフレッシュ

 


こだわり素材開発ストーリー

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「健康」をキーワードにした新発想のポーク開発。オメガバランスポーク 担当者 三輪雄佑

食肉に含まれる動物性脂肪やコレステロールは決して悪者ではない!?
健康によいポーク開発へのチャレンジ。

ニチレイフレッシュは、これまで「安全」「安心」や「環境にやさしい」というキーワードにとりわけ注力し『FAチキン』などを市場に送り出してきた。同時に、そこからさらに発展して、「健康」をキーワードにした商品の開発を模索していた。
2003年、『オメガバランスポーク』の発想の原点は、当時「畜産こだわりセミナー」に講師として招聘した名古屋大学大学院教授・奥山先生の講演内容だった。それは、従来の一般的な“常識”を覆す内容だった。食肉に含まれる動物性脂肪やコレステロールが、動脈硬化や心臓病、癌やアレルギー過敏症などの危険因子ではないということ。
いわゆる成人病や生活習慣病、近年ではメタボリック症候群にとって、食肉は「大敵」のような印象を持たれていることが、実は大きな「誤解」だったのだ。進みゆく高齢化社会おいても、食肉をより普及・促進し、安全・安心かつおいしい食材として提供していくことが使命のニチレイフレッシュにとって、この事実を訴求し、健康によい食肉を開発することが、この日からの重要なミッションになったのである。

豚肉の「オメガバランス」を変えろ!着目したのは、健康食品「亜麻仁」だった。

健康の維持に最も大切なのは、植物油に多いリノール酸に代表されるオメガ6系脂肪酸を控え、DHA・EPAやα- リノレン酸に代表されるオメガ3系脂肪酸をより多く摂取することだと、奥山教授は語った。他の食品と同様に、豚肉や鶏肉にも6系脂肪酸が多く含まれ、3系脂肪酸の含有量は僅かである。動物性脂肪自体が健康を脅かすわけではない。問題は、オメガ6系脂肪酸と3系脂肪酸のバランスなのだ。そこで、3系脂肪酸の比率を上げる画期的な『オメガバランスポーク』の開発が始まった。
開発チームが着目したのは、「亜麻仁(アマニ)」という植物。亜麻仁は、種子にオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸を豊富に含んでおり、米国などでは健康食品としてよく知られ、種子から抽出された油がドレッシング用などに使用されてきた。開発チームは、この亜麻仁の油を豚の飼料に使用してみようと考えたのだ。

オメガバランスポーク

 

 

亜麻仁の飼料と亜麻仁の花

飼料に亜麻仁の成分をどれくらい配合するかが、初期段階で最も苦労したところだと聞いています。」と語るのは現在の担当者、三輪雄佑。長期に渡るこの開発プロジェクトにおいて、開発当初のメンバーたちの数々の苦労も含めて仕事を引き継いでいる。
「亜麻仁を摂取し過ぎると、豚の脂肪の融点が低くなり過ぎて、言わば『しまりのない豚』になってしまう傾向がある。つまり脂身が溶けやすくなるのです。肉自体もあまりおいしくなくなる。そうならず、引き締まった肉にしつつ、オメガバランスの比率を変えるための理想の飼料配合を見出すまでが大変でした。」(三輪)

 

最終的な目標は、オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸のバランスを、「日本人の栄養所要量食事摂取基準」(第6次改定)の推奨値である「4:1」に限りなく近づけること。開発チームは、トウモロコシなどの穀物飼料に亜麻仁を混ぜる配合率を少しずつ変え、試行錯誤を繰り返した。ただ配合を変えるだけではなく、結果を見るには、約60日間その飼料で育てた豚の肉質を調べなければいけない。目標に達していなければやり直しとなる、根気のいる作業だった。

 

フィールドをアメリカから日本へ。それは、大きな決断であり、チャレンジだった。

当初はアメリカのパッカー(食肉販売業者)と共同で開発に取り組み、現地の大学の研究機関にも調査を依頼したが、なかなか思うような成果は得られなかった。開発チームは決断した。計画を方向転換、日本を舞台に開発を進めることにしたのだ。
「チャレンジでした。結果がでなかったことによる軌道修正ではありましたが、日本国内でニチレイフレッシュのこだわりの豚を生産したいという想いも強かったし、また日本の畜産農家さんのきめ細かい飼育スタイルが功を奏するのでは?とも考えました。そして『オメガバランスポーク』を日本で生産し、日本の市場に提供する方針に舵を取ったのです。」(三輪)

脂肪酸バランスの比較

 

豚の産地として有名な鹿児島の生産者に協力を要請し、開発はリスタート。そこから一気に加速する。幾度となく行ってきたデータの測定。ある日、その数値が、追求し続けてきた「4:1」の近似値になったのだ! メンバーから「やったー!」と歓声が上がる。

 

開発後の試練「市場への道」。そして「消費者の理解」。プロジェクトの熱意がすべてのお客様に伝わった。

「オメガバランスポーク」ロゴマーク

長い道程を経て商品化の目処が立った『オメガバランスポーク』の前に、今度は「市場への道」という厳しい試練が待ち受けていた。「まったく新しい商品なので、最初はバイヤーさんたちに紹介しても、ピンとこないようで、『オメガってなんなの?』という反応が返ってきました。」(三輪) 担当者たちは、どこまで健康面の効果を売場で謳ってよいか、どんなキャッチフレーズが最も消費者に分かりやすいかなど、さまざまな調査と検討を重ねたうえで商談に臨んだ。結果、今回のプロジェクトに対する熱意に賛同を得られ、大手量販店で取り扱ってもらえることになった。

 

実際に流通・販売されるようになった『オメガバランスポーク』への反響を開発チームのメンバーは固唾を呑んで見守った。売場やバイヤーさんたちから上がってきた声は、「好評」。価格は普通の豚肉より少々高めだが、健康志向の高い消費者に受け入れてもらえたのだ。量販店では、『オメガバランスポーク』を導入してから豚肉の売上自体が好調に推移しているという。長かった開発の苦労の報われた瞬間だった。

 

「自らこだわりを見出し、企画し、リサーチし、商品を調達あるいは開発し、それを販売までつなげる。それが我々の仕事の醍醐味だと思います。商品の中に、ニチレイグループの理念や自分たちの意思をエッセンスとして入れ込むことができる。単に右から左に商品を動かすだけではない面白さです。これは私だけではなく、ニチレイフレッシュ社員全員に共通する思いではないでしょうか?」(三輪)

「『豚を食べて健康になる』という大テーマを世の中に広げていくのが今後の私たちの使命です。私自身が『オメガバランスポーク』を食べ続けて実験台になりたいくらい(笑)。オメガブームが到来するよう、頑張ります!」(三輪)

最新の情報はコチラから

「国内の畜産農家の方々の理解ときめ細かい飼育方法が決め手でした。」と三輪

 

 

 

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